スパコンのベンチマークといえばLINPACKだろう。
Top500で使われているベンチマークで、線形代数の計算を行う。
確かに科学技術計算だと線形代数的な計算は多いのかもしれないが、実用的な計算はもっと複雑なものが多いだろうし、評価の尺度は多面的であるべきだ。
評価の尺度だけでも、演算性能と通信性能で大きく変わってくるだろう。特に通信性能が無視されているのではないかと心配である。
より一般的なアプリケーションを走らせたいと考えたときに通信はやはり多くなると思うのだ。例えばGCCでLinuxのカーネルをコンパイルするときにはメモリへのアクセスは多くなるだろう。また、このような場合はベクトルプロセッサやGPUなどSIMD計算機はあまり意味を為さない。
しかしながら、気象計算を行うときにCPUを使ってちまちま計算することはないはずだ。おそらくベクトルなりGPUを使うだろう。
Top500に縛られすぎて本当に使えるプロセッサを作れていないんじゃないかというのが最近よく思うところだ。